9/17 第3回 地球価値創造フォーラムCreating Planetary Value2015 開催

2015/09/02

第3回CPV地球価値創造フォーラムCreating Planetary Value2015 開催

CPV2015Newsletter-vol.3

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第3回CPVフォーラム2015

 地球は水に祝福された「水球」である。木は“立ち上がった水”、私たち人間も60〜70%が水でできた“歩く水袋”——。
しかし、その水球人が「水の世紀」と名づける21世紀は、残念なことに水の祝福よりも、水がもたらす災いや争いに焦点が当たっている。世界中で“多すぎる水”(豪雨・洪水・海面上昇)と“少なすぎる水”(干ばつ・水不足・水戦争)が、最大のリスク・マネジメント課題として浮上している。
水害は日本や世界でほとんど「常態化」。シリア内戦とIS台頭、アラブの春など中東の政情不安の背景にも、実は地中海周辺の深刻な干ばつと水・食料不足があったように、一見「水」とは無関係にみえるニュースの根底にも水問題が隠れている。

 とはいえ、燃やせばその分だけ減る石油と違い、水は使えばなくなるものではない。それは常に形を変えて循環する、本質的に再生可能な資源。となれば“水不足”とは、私たちの水の使い方、水循環のBad Designの表われでもある。
また気候変動にともなう豪雨の増加もさることながら、都市のコンクリートジャングル化で地面に浸透する雨量が減り、下水に一気にあふれる「都市型洪水」のリスクを私たち自身が増やしているのも事実。ならば“多すぎる水”の災厄も、我々が都市や国土の再設計によってマネージしうる「人災」なのだ。
問題の本質は、水の多寡ではなく水の「偏在性」であり、水循環の再設計や需給バランスの適切なマネジメントで解決できる部分も多い。
今回の「水」のCPV(地球価値創造)フォーラムおよび企画展では、こうした観点での“希望の技術”の数々を紹介する。

 たとえば東京の観光名所「スカイツリー」は、こうした水のリスク・マネジメントの先進例。この2600トンもの雨水タンクをもつ“天水を集める樹”(Sky Water Tree)は、洪水の起こりやすい沿岸ゼロメートル地帯という立地に鑑み、村瀬誠氏らが20年以上にわたり蓄積してきた墨田区の「雨水貯留」(豪雨のピークカット)のノウハウの集積だ。
また、日本の“超節水型トイレ”(LIXIL)。かつては一度の水洗で16リットルも消費していたトイレが、いまでは4リットル以下、さらに3.11震災で電気も水も来ない状況を経験してからは“無水・無電源トイレ”へと進化した。
今後、アジア・アフリカの新興国の経済発展で、膨大な人口が水洗トイレ付きの現代的なライフスタイルに変わるなか、トイレのありようが「水の世紀」の行く末を左右する。またインフラ整備が追いつかない途上国で、ますます深刻化する給水や汚水、排泄物の問題を考えても、こうした技術革新がもたらすポジティブなインパクトは計り知れない。

 「水と安全はタダ」では決してない。この誤った表現は、水の隠れたコストやリスクを隠蔽するだけでなく、こうして日本を“水の豊かな国”に変えてきた先人達の営み、人間が関与して創りあげてきた自然の価値を軽視するものでもある。
日本はもともと降る雨は多いが、急峻な地形で洪水と渇水をくり返す土地柄で、使える水も決して多くはなかった。それを変えて来たのが人の営み。治水や田んぼという自然のダムを整備して“スローな水”をデザインすることで、洪水を防ぎつつ使える水を増やし、生物多様性も増進した。日本を「水の豊かな国」にしたのは人の営みであり、水は決して天与のものではない。
この思想と伝統はいま、水田の洪水緩和機能をさらに増幅した「田んぼダム」プロジェクト(新潟大学・吉川准教授)や、破格のスケールで水源林の保全を進めるサントリー「天然水の森」プロジェクトなどに継承されている。
「六十年後、ひょっとすると私たちサントリーはなくなって、あとには水源の森が残された、なんてことになっているかもしれません。しかし、その逆はありえません。サントリーが生き延びて、森が滅びるということは−−。」
この広告コピーに表現された“水と生きる”企業の理念、「地球の自然資本を殖やしながらでなければ、企業活動はサステナブルにはなり得ない」という21世紀の新たなグローバル・スタンダードに光をあててみたい。

竹村 真一

「水」をテーマに展示企画も予定しております。皆さまのご参加をお待ちしております。

 

【開催概要】

[期日]2015.9.17(木)

[開催時間]18:30~21:30  (20:30~懇親会)

[受付開始]18:00~(触れる地球体験タイム)

[会場]触れる地球ミュージアム(日本ビル6F 3×3Labo内 )

[入場料]無料(要事前予約/当日受付可)

[プレゼンテーション]

◯”Sky Water”(天水)のマネジメント~墨田区から世界へ

村瀬 誠氏((株)天水研究所取締役/東邦大学薬学部客員教授)

◯超節水・無水・無電源トイレによる地球的課題の解決〜アジア・アフリカの展開事例から

中宮 敏博氏((株)LIXIL グローバル環境インフラ研究グループ)

◯”100年の計で水を守る “サントリー「天然水の森」

山田 健氏(サントリーホールディングス(株)エコ戦略チーフスペシャリスト)

[企画構成・司会]竹村 真一

[主催]社団法人 触れる地球の会

[参加申込]お申込みはこちらから

このイベントは開催終了しました。

◆◆◆

この第3回CPV当日の様子はこちらをご覧ください。

 


CPV地球価値創造フォーラム2015 Creating Planetary Value 第1回 7/1 キーノート:竹村真一 CPVフォーラム2015第2回8/3稲本正氏×木村一義氏×佐藤岳利氏×竹内光男氏×丹本憲氏×竹村真一
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